WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 3 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 有効治療濃度
採血時期
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

26229

シロリムス

3M814-0000-019-205

 

 

EDTA加血液
1

指定容器 

 

07

 

7日

冷蔵

LC-MS/MS

ng/mL

投与直前(トラフ)

管理料[470]

B001 2イ

4~10日

項目
コード
検査項目

26229

シロリムス

3M814-0000-019-205

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法

 

 

EDTA加血液
1

指定容器 

 

07

 

7日

冷蔵

LC-MS/MS
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

ng/mL

投与直前(トラフ)

管理料[470]

B001 2イ

4~10日

備考

検体

  • 専用採血管に規定量を採血し、必要検体量をご提出ください。

基準

  • ご参考:推奨トラフ値は5~15ng/mLです(有効治療濃度は設定されていません。推奨トラフ値はあくまでリンパ脈管筋腫症治療時の投与量の目安としてご利用ください)。

算定

  • チャート参照:特定薬剤治療管理料

参考

  • 主な商品名:ラパリムス

「薬毒物検査」分野共通の特記事項

  • [ご注意]血中薬物検査をご依頼の際は、分離剤入り採血管は使用しないでください(測定値が分離剤の影響を受ける場合があります)。

診療報酬

  • 保険名称:特定疾患治療管理料/特定薬剤治療管理料1
  • 実施料:管理料[470]
  • 診療報酬区分:B001 2イ

チャート

特定薬剤治療管理料

容器

容器番号07:免疫抑制剤用容器

  • 採取量: 5mL
  • 添加剤: EDTA-2Na
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: シクロスポリン,
    タクロリムス,
    シロリムス,
    エベロリムス

参考文献

瀬山邦明: 日本内科学会雑誌 99, (7), 91, 2010.

検査項目解説

臨床的意義

肺リンパ脈管筋腫症(LAM)の治療薬である。CYP3A4を介して代謝されるため併用薬を留意の上、血中濃度測定が推奨される。

1.作用
 シロリムスは、2014年に本邦において世界ではじめて承認された肺リンパ脈管筋腫症(lymphangioleiomyomatosis:LAM)の治療薬である。

 LAMはまれな疾患で、本邦での有病率は100万人に1.2~2.3人程度、妊娠可能な年齢の女性に好発し、男性での発症はきわめてまれである。本症は平滑筋に似たLAM細胞が、肺やリンパ節で増殖し、リンパ管の新生を伴い肺に嚢胞を形成、呼吸不全をもたらす原因不明の難病である。LAMの進行は緩徐で不可逆的であり、肺病変に結節性硬化症(TSC)を合併するTSC-LAMと、肺単独で発症する孤発性LAMに分類される。

 1990年代にTSCの病因遺伝子(腫瘍抑制遺伝子)としてTSC1遺伝子とおよびTSC2遺伝子が発見された。本遺伝子はそれぞれハマルチンとツベリン、2つのタンパク質をコードしており、これらが複合体を形成し、ラパマイシン標的タンパク質(mTOR)を制御している。

 本症の治療に用いられるラパマイシンは、mTORの阻害剤で、mTORとraptorの結合を阻害し、mTORC1を抑制することにより、活性化されていたLAM細胞の増殖を抑制することで薬効を発揮する。

 シロリムスは吸収に個人差があるため血中濃度が変化しやすく、食事による影響を受ける。また、代謝はチトクロームP450(CYP3A4)を介して行われるため、併用薬によって血中濃度が上昇をみることがあり、血中濃度測定が推奨される。

2.禁忌
 生ワクチン(乾燥弱毒生麻疹ワクチン、乾燥弱毒生風疹ワクチン、経口生ポリオワクチン、乾燥BCGなど)との併用。抗菌薬の一部には併用しないことが推奨されている。

3.採血時期
 次回投与直前(トラフ)

【主に用いられる疾患】

リンパ脈管筋腫症

【副作用】

重症感染症間質性肺炎消化管障害ざ瘡末梢性浮腫

関連疾患

D21.9.1:リンパ脈管筋腫症 D10-D36:良性腫瘍
B99.3:重症感染症 B99-B99:感染症
J84.9.1:間質性肺炎 J80-J84:その他の肺疾患
K63.9.1:消化管障害 K55-K64:その他の腸疾患
L70.9.1:ざ瘡 L60-L75:皮膚付属器の疾患
R60.0.11:末梢性浮腫 R50-R69:全身症状・徴候
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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