検査項目解説 掲載内容は、2022 年 4 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

20121

IgGサブクラスIgG2

5A056-0000-023-061

血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

2週

冷蔵

TIA

mg/dL

239~838

239

D014 29

免疫

2~5日

項目
コード
検査項目

20121

IgGサブクラスIgG2

5A056-0000-023-061

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

2週

冷蔵

TIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

mg/dL

239~838

239

D014 29

免疫

2~5日

備考

報告

  • 免疫グロブリン補充療法における適応基準:80mg/dL未満です。

診療報酬

  • 保険名称:自己抗体検査/IgG2(TIA法によるもの)
  • 実施料:239
  • 診療報酬区分:D014 29
  • 判断料区分:免疫学的検査

原発性免疫不全等を疑う場合に算定できます。

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量:
    6mL・8.5mL
  • 添加剤:
    凝固促進剤
  • 保管方法・有効期間:
    常温
    容器および箱表示
  • 主な検査項目:

臨床的意義

免疫グロブリンで最も量が多いIgGのサブクラス4種を個別に定量する検査。易感染性の小児や、IgG4関連疾患患者の診断に有効

 IgGは分子量14.6万の糖蛋白で、液性免疫の主体を成す免疫グロブリンである。IgG, A, M, D, E 5種類の免疫グロブリンのうちもっとも濃度が高く、唯一、胎盤透過性をもつため、母体から胎盤を介して児に移行し、ほぼ成人に近い血中濃度で病原体から新生児を守る役割を果たす。その後は徐々に濃度が低下し、生後3~4ヶ月で最も低くなるが、5~6歳でほぼ成人並みの濃度に復する。

 IgG蛋白は4つのサブユニット、すなわち1対のH鎖(heavy chain)と1対のL鎖(light chain)で構成されている。このうちH鎖の定常領域遺伝子群(γ1~4)の違いにより、IgGは4種類のサブクラスに分類される。血中濃度は、ほぼIgG1>IgG2>IgG3≧IgG4の順で高く、細胞外毒素など「蛋白」に対する抗体は主としてIgG1、細菌表面の「多糖類」に対する抗体はおもにIgG2に属している。

 IgGはBリンパ球に由来する形質細胞から産生される。生まれつきIgG濃度が低い先天性免疫不全症では易感染性を呈し、IgGサブクラス欠損症では、サブクラスの1つまたは複数の成分欠損や低下がみられる。

 IgG1~4のすべての成分に欠損症が報告されている。このうちIgG2欠損症は小児に多く、肺炎球菌やインフルエンザ桿菌の多糖体抗原に対し免疫不全を示すため、中耳炎や下気道感染を繰り返す。度重なる抗菌薬投与で、多剤耐性菌が検出される症例も稀ではない。IgG2の血中濃度は年齢にもよるが、おおむね30mg/dL以下を欠乏症とし、30~80mg/dLは要観察域とされている。

【高値を示す病態】
 高γグロブリン血症、感染症、多発性骨髄腫、MGUS
 IgG4:IgG4関連疾患(自己免疫性膵炎、Mikulicz病、IgG4関連硬化性胆管炎、間質性肺炎、尿細管間質性腎炎など)
【低値を示す病態】
 IgG欠損症~低下症(IgGサブクラス欠損症・低下症)
 IgG1、2、3欠損~低下症:肺炎、発熱、中耳炎、髄膜炎などの反復発症
(特にIgG2)肺炎球菌、髄膜炎菌、インフルエンザ菌による反復感染
 IgG4:IgG4欠損~低下症、ataxia telangiectasia

参考文献

川 茂幸, 他: 医学と薬学 74, (4), 463, 2017.

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記載内容について

記載内容について

検査項目名称

すでに日本語化しているドイツ語はそのままとし、それ以外のものはアメリカ英語読みに従いました。ただし、アイソザイムのようにほぼ日本語化している検査項目名称については慣例に従いました。また、略号が通例化しているものは、略号をもって検査項目名称としました。

「検査項目名」欄:JLAC10コード

JLAC10コード(日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード)より設定

JLAC10コード(日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード)より設定

検査材料に関する主な用語

検査材料 概要
血液 検査のために採取していただく肘静脈血を表します。
~加血液 採血後速やかに添加剤を混和した血液を表します。
添加剤の種類により、「EDTA加血液」、「ヘパリン加血液」、「クエン酸加血液」、「NaF加血液」などと表示します(所定の添加剤入り弊社指定容器に血液を採取してください)。
~血漿 採血後速やかに添加剤を混和し、遠心分離によって得られた血漿を表します。添加剤の種類により、「EDTA血漿」、「ヘパリン血漿」、「クエン酸血漿」などと表示します。なお、単に「血漿」とあるものについては、「備考」欄に添加剤の種類を別記しています。
血清 採血後、血餅の収縮を待って遠心分離して得られた上清を表します。特に添加剤を用いる必要のある場合は、その旨を「備考」欄に記載しています。
尿 原則として自然排尿された尿を表します。なお、「蓄尿」を要する場合、「備考」欄に使用する防腐剤の種類を別記しています。採尿方法については,以下を参考としてください。 1) 普通尿の場合: 新鮮尿を清潔な乾燥した容器に直接排尿するか,清潔な乾燥した携帯便器に排尿させ,指定の検体容器に直接 移し替えます. 2) 中間尿の場合: 清潔な排尿容器を手に持ち,放尿を開始します.最初は便器に排尿し,大体排尿が半ばに達した頃,排尿を中断 せずにそのまま採尿容器に放尿し,終わりに近づいた頃,再び便器に放尿します. 3) 無菌尿の場合: 男女とも陰部を刺激の少ない消毒液で洗浄しておき,清潔で乾燥した容器に中間尿を採尿します.細菌検査など の場合には,膀胱カテーテル法を用いて採尿しても構いません.

「容器」欄の番号

検体採取および提出時に用いる容器の種類は、巻末「容器一覧表」の頁に掲載する容器番号で表しています。また、容器番号の網掛け色は容器キャップの色を表しています。

「保存方法」欄の用語

提出材料の保存条件です(採取した材料そのものの保存条件ではありません)。検査項目によっては、検査成績が保存状態の影響を明らかに受けるものもありますので,お取り扱いにご注意ください。

必ず凍結(-10℃以下)保存してください。凍結温度指定のあるものは、その旨を記載しています。なお、凍結指定の項目については原則として単独検体でのご提出をお願いします。
4℃前後で保存してください。また、数日以上にわたって保存される場合は、凍結していただくようお願いします。なお,凍結不可の材料については、その旨を記載しています。
常温保存してください(20℃前後)。

「保存方法」欄:検体の安定性

適正な検査結果をお届けすることができる、検体採取後における提出用材料の保存安定性の維持期間です。

「基準値」欄の用語

M:男性(Male) F:女性(Female)

「基準値」欄の単位記号

L liter(=1,000mL)
dL deciliter(=100mL)
mL milliliter
mm3 cubicmillimeter
μ3 cubicmicron
g gram
mg milligram(=0.001g)
μg microgram(=0.001mg)
ng nanogram(=0.001μg)
pg picogram(=0.001ng)
U Unit
UA Allergen Unit
mU milli Unit(=0.001U)
μU micro Unit(=0.001mU)
IU International Unit
AU Arbitrary Unit
BU Bethesda Unit
RLU Relative Light Unit
R.U. RPR Units
T.U. Titer Units
U mmol millimole(=0.001mol)
μmol micromole(=0.001mmol)
nmol nanomole(=0.001μmol)
pmol picomole(=0.001nmol)
fmol femtomole(=0.001pmol)
mEq milli Equivalent
FE Fibrinogen Equivalent
BCE Bone Collagen Equivalent
mOsm milli Osmole
sec second
U min minute
h hour
% percent
permill
SI Stimulation Index
cpm count per minute
RBC Red Blood Cell
LogIU Log International Unit

マーク表記の一覧

マーク一覧
倫理対象 遺伝学的検査など倫理的な配慮が必要な項目です。
曜日指定 指定曜日のみ受託可能です。
単独検体 他の項目とは別に,専用の検体としてご提出ください。
複数検体 ペア検体での出検が必要な項目です。
指定容器 必ず指定容器でご提出ください。
溶血不可 溶血検体は検査値に影響を及ぼすため避けてください。
酸性蓄尿不可 酸性蓄尿は検査値に影響を及ぼす場合がありますので避けてください。
開栓不可 コンタミネーション防止などのため,検体採取後は容器を開栓しないでください。
遠心 遠心分離してください。
冷遠 冷却下で遠心分離してください。
遮光 遮光 直射日光や蛍光灯などを避け,遮光した容器でご提出ください。
診療報酬算定における,慢性維持透析患者外来医学管理料の包括対象となる項目です。
診療報酬算定における,手術前医学管理料の包括対象となる項目です。
FAX 緊急報告値が検出された場合に,速やかにご報告する項目です。
総合検査依頼書(弊社の標準的な依頼書)のマークチェックでご依頼が可能な項目です。
指定依頼書 使用する依頼書の種類に指定があります.備考欄に記しています。
専用依頼書 使用する依頼書の種類が通常外です.専用の依頼書があります。
遺伝学依頼書 使用する依頼書の種類は,「遺伝学的検査依頼書【遺伝子検査】」です。
先天依頼書 使用する依頼書の種類は,「遺伝学的検査依頼書【先天異常・染色体検査】」です。
本年度版で新たに掲載された検査項目です。