検査項目解説 掲載内容は、2022 年 5 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
07365 |
NK細胞活性5I900-0000-019-907 |
|
指定容器 21 |
常温 |
51Cr遊離法 | % |
3~4日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
07365 |
NK細胞活性5I900-0000-019-907 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
|
指定容器 21 |
常温 |
51Cr遊離法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
% |
3~4日 |
備考
項目
- 受付曜日:月~金曜日(土曜日は受付不可)
- チャート参照:細胞性免疫検査のご依頼について
検体
- 白血球数が3,000/μL以下の場合は、倍量採血し、ご提出ください。
基準
- チャート参照:NK細胞活性 健常者対照表
「細胞性免疫検査」分野共通の特記事項
- [お願い]細胞性免疫検査をご依頼の際は、専用依頼書をご使用ください。また、注意事項がありますので、「細胞性免疫検査のご依頼について」(チャート参照)をご確認ください。
「細胞機能検査」中分類共通の特記事項
- 土曜日受付可能な項目も日曜日、月曜日が連休となる場合は受託できません。
チャート


臨床的意義
ナチュラルキラー(NK)細胞の活性を定量。悪性腫瘍や自己免疫性疾患などで免疫活性の指標となる。
ナチュラルキラー(Natural killer; NK)細胞はおもに血液中に存在し、末梢血中では単核細胞分画に含まれており、抗腫瘍活性や抗体産生の調節に関与する細胞である。
生体内でのNK細胞の分化・成熟過程や役割についてはいまだ不明な点も多いが、主な働きとして、ウイルス等の外来因子や疾患に対する宿主の自然抵抗性に重要な役割を演じているといわれている。たとえば、低下したNK細胞活性を回復させたり、正常レベル以上に持続あるいは繰り返し増強することにより、腫瘍の増殖や転移を抑制できることが知られている。また、各種の自己免疫疾患や、ある種の遺伝的疾患においてもNK細胞活性の異常が認められている。たとえば安保らによると、epidermodysplasia verruciformis(いぼ状表皮発育異常症)患者では末梢血中の60%以上をNK細胞が占めることがあるという。
したがって、NK細胞活性の測定は悪性腫瘍や自己免疫性疾患などにおける免疫活性の指標として有用である。
NK細胞活性には性差が認められ、女性は男性に比べ低値を示すことが知られている。
【高値を示す病態】
顆粒リンパ球増多症(granular lymphocyte proliferative disorders)、ウイルス感染症の初期、いぼ状表皮発育異常症(epidermodysplasia verruciformis)、Down症候群 など
【低値を示す病態】
Chediak-Higashi症候群、X-linked lymphoproliferative sydrome、重症複合免疫不全症、全身性エリテマトーデス、悪性腫瘍(特に胃癌、肝・胆・膵癌)、白血病、再生不良性貧血、大量輸血後、甲状腺機能亢進症、妊娠、サルコイドーシス など
参考文献
原田弘智, 他: 臨床検査 28, 72, 1984.