検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年10月1日時点の情報です。

入力コード 27660  統一コード 4G030 
項目名 膵グルカゴン (IRG)
pancreatic glucagon
実施料
包括150
判断料区分 生Ⅱ 
健康保険名称  内分泌学的検査/グルカゴン 
検査方法
EIA
検査材料
血漿
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 血漿 0.4
08 → 02
凍結
検査材料備考

※乳ビの影響により測定値が高値となる可能性があります。
溶血の影響により測定値が低値となる可能性があります。

報告所要日数
3~9日
基準値(単位)  
pg/mL

5.4~55.0
(空腹時)

臨床的
意義 
膵臓から分泌され、インスリンと拮抗して血糖値を上げるホルモン。グルカゴノーマの診断や糖尿病の病態把握に用いられる。
   膵グルカゴンは、アミノ酸29個より成るペプチドホルモンで、膵臓のランゲルハンス島にあるα細胞で合成、分泌されている。主たる役割は血糖値上昇にあり、肝糖原(グリコーゲン)の分解、糖新生作用を介し血中にブドウ糖の放出を促す作用をもつ。また、脂肪組織における中性脂肪の分解や、インスリン分泌促進作用も有している。

 前駆体であるプログルカゴンは膵に加えて腸管や脳にも存在し、膵と腸管では異なったペプチドの切断過程(processing)を経て異なった最終ペプチドを産生することが知られている。後者はエンテロ(腸管)グルカゴンと呼ばれるが、その一つであるグリセンチンは分子内にグルカゴン部分を含むため、ある種のグルカゴン抗体はグルカゴンとグリセンチンの両者を認識する。これによって得られる測定値は「総グルカゴン様免疫活性(total glucagon-like immunoreactivity)」であって、本項目の「膵グルカゴン」とは区別される。

 膵グルカゴンは糖代謝異常を伴うさまざまな疾患で異常値を示すが、臨床的に測定が重視されるのは、糖尿病、グルカゴノーマ(グルカゴン産生腫瘍)とグルカゴン欠損症である。とくに1,000pg/mL以上ではグルカゴノーマの可能性が高い。

 測定は空腹時採血による基礎値のほか、経口糖負荷試験やインスリン負荷試験において、血糖値と同時に測定される。すなわち、健常者では経口糖負荷試験でグルカゴンは抑制されるが、糖尿病では増加する例が多い。インスリン負荷で健常人のグルカゴンは上昇するが、1型糖尿病では低反応とされる。

【高値を示す病態】
 グルカゴノーマ、家族性高グルカゴン血症、糖尿病、末端肥大症、クッシング症候群、肝硬変、腎不全
【低値を示す病態】
 膵摘出後、特発性グルカゴン欠損症、重症慢性膵炎、不安定型糖尿病
容  器  
採取容器
提出容器

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