WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 有効治療濃度 採血時期 |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
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05534 |
タクロリムスtacrolimus3M810-0000-019-053 |
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指定容器
07 |
7日 冷蔵 |
ECLIA | ng/mL 5~20 |
管理料[470] B001 2イ |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
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05534 |
タクロリムスtacrolimus3M810-0000-019-053 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
|
指定容器
07 |
7日 冷蔵 |
ECLIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
ng/mL 5~20 |
管理料[470] B001 2イ |
2~3日 |
備考
項目
- 有効治療濃度は、臓器移植後患者における12時間トラフ値の管理目標を示します。
検体
- 専用採血管に規定量を採血し、必要検体量をご提出ください。
算定
- チャート参照:特定薬剤治療管理料
参考
- 主な商品名:プログラフ
「薬毒物検査」分野共通の特記事項
- [ご注意]血中薬物検査をご依頼の際は、分離剤入り採血管は使用しないでください(測定値が分離剤の影響を受ける場合があります)。
診療報酬
- 保険名称:特定疾患治療管理料/特定薬剤治療管理料1
- 実施料:管理料[470]
- 診療報酬区分:B001 2イ
チャート
容器
容器番号07:免疫抑制剤用容器
- 採取量: 5mL
- 添加剤: EDTA-2Na
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: シクロスポリン,
タクロリムス,
シロリムス,
エベロリムス
参考文献
古屋 実, 他: 医学と薬学 70, (5・6), 961, 2013.
検査項目解説
臨床的意義
FK506とも呼ばれる免疫抑制剤である。シクロスポリンと比べ選択的にT細胞の活性化を抑える。主に肝臓・腎臓・骨髄の移植時で拒絶反応の抑制に有効である。
1.作用
タクロリムスは、FK506とも呼ばれ1985年に筑波山麓の土壌中から発見された放線菌の一種であるStreptomyces tsukubaensisから精製・単離されたものである。
本剤は基本的にはシクロスポリンと同じ免疫抑制作用を持つ薬剤と考えられるが、よりT細胞機能を選択的に抑制するといわれる。一方、NK細胞活性やADCC活性、マクロファージ貪食能への抑制作用はもたない。また、急性拒絶反応がT細胞の活性化により起こることと、本剤がT細胞活性化を強力に抑制することから、移植時の免疫抑制導入療法の柱となっている。
副作用として、腎機能障害、膵機能障害が発現する場合があるので、クレアチニン、クレアチニンクリアランス、BUNなどの腎機能検査や血中アミラーゼ、空腹時血糖、尿などの膵関連検査を適宜追加する必要がある。
なお、本剤には、併用禁忌・併用注意の薬剤が比較的多いので注意を要する。
また、本剤には、剤型として軟膏もあり、成人アトピー性皮膚炎の治療にも用いられている。
2.禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者、シクロスポリンまたはボセンタン投与中の患者、カリウム保持性利尿剤投与中の患者、妊婦または妊娠している可能性のある女性には投与しない。
3.採血時期
経口:次回投与直前(トラフ)。
静注:次回投与直前(トラフ)、必要に応じて投与直後(トラフ)。
【主に用いられる疾患】
活動期潰瘍性大腸炎,移植臓器および組織の不全および拒絶反応
【副作用】
心不全,可逆性後白質脳症症候群,脳血管障害,急性腎障害
関連疾患
K51.9.3:活動期潰瘍性大腸炎 → K50-K52:非感染性腸炎・非感染性大腸炎
T86:移植臓器および組織の不全および拒絶反応 → T80-T88:移植関連の疾患
I50.9.3:心不全 → I30-I52:その他の心疾患
I67.8.4:可逆性後白質脳症症候群 → I60-I69:脳血管疾患
I67.9.6:脳血管障害 → I60-I69:脳血管疾患
N28.8.2:急性腎障害 → N25-N29:その他の腎・尿管の疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.