WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 10 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
27660 |
膵グルカゴン |
溶血不可
冷遠
|
08 ↓ 02 |
凍 |
EIA | pg/mL 5.4~55.0 |
包括150 D008 23 生Ⅱ |
3~9日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
27660 |
膵グルカゴン |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
溶血不可
冷遠
|
08 ↓ 02 |
凍 |
EIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
pg/mL 5.4~55.0 |
包括150 D008 23 生Ⅱ |
3~9日 |
備考
検体
- 溶血検体でのご依頼は避けてください。
- 乳ビの影響により測定値が高値となる可能性があります。
診療報酬
- 保険名称:内分泌学的検査/グルカゴン
- 実施料:包括150
- 診療報酬区分:D008 23
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)
容器
容器番号08:アプロチニン容器
- 採取量: 2mL・3mL
- 添加剤:
EDTA-2Na,
アプロチニン - 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: hANP
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
菊池唯史, 他: 医学と薬学 75, (4), 417, 2018.
菊池唯史, 他: 臨床検査 61, (7), 878, 2017.
検査項目解説
臨床的意義
膵臓から分泌され、インスリンと拮抗して血糖値を上げるホルモンである。グルカゴノーマの診断や糖尿病の病態把握に用いられる。
膵グルカゴン(IRG)は、アミノ酸29個よりなるペプチドホルモンで、膵臓のランゲルハンス島にあるα細胞で合成、分泌されている。主たる役割は血糖値上昇にあり、肝糖原(グリコーゲン)の分解、糖新生作用を介し血中にブドウ糖の放出を促す作用を持つ。また、脂肪組織における中性脂肪の分解や、インスリン分泌促進作用も有している。
前駆体であるプログルカゴンは膵臓に加えて腸管や脳にも存在し、膵臓と腸管では異なったペプチドの切断過程(processing)を経て異なった最終ペプチドを産生することが知られている。
膵グルカゴンは糖代謝異常を伴うさまざまな疾患で異常値を示すが、臨床的に測定が重視されるのは、糖尿病、グルカゴノーマ(グルカゴン産生腫瘍)とグルカゴン欠損症である。
測定は空腹時採血による基礎値の他、経口糖負荷試験やインスリン負荷試験において、血糖値と同時に測定される。健常者では経口糖負荷試験でグルカゴンは抑制されるが、糖尿病では増加する例が多い。インスリン負荷で健常者のグルカゴンは上昇するが、1型糖尿病では低反応とされる。
【高値を示す疾患】
グルカゴノーマ,糖尿病,低血糖,高グルカゴン血症,先端巨大症,クッシング症候群,肝硬変症,腎不全,腎障害
関連疾患
E16.3.1:高グルカゴン血症 → E15-E16:その他の膵内分泌疾患
E22.0.5:先端巨大症 → E20-E35:その他の内分泌疾患
E24.9.1:クッシング症候群 → E20-E35:その他の内分泌疾患
K74.6.13:肝硬変症 → K70-K77:肝疾患
N19.3:腎不全 → N17-N19:腎不全
N28.9.5:腎障害 → N25-N29:その他の腎・尿管の疾患
D37.7.3:グルカゴノーマ → D37-D48:その他の腫瘍
E14.91:糖尿病 → E10-E14:糖尿病
E16.2.1:低血糖 → E15-E16:その他の膵内分泌疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.