検査項目解説 掲載内容は、2022 年 5 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
27630 |
ビタミンA3G015-0000-023-204 |
遠心
|
01 ↓ 65 |
凍 |
HPLC | μg/dL 27.2~102.7 |
6~12日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
27630 |
ビタミンA3G015-0000-023-204 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 ↓ 65 |
凍 |
HPLC |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
μg/dL 27.2~102.7 |
6~12日 |
備考
- 本検査は「*18」へ再委託をいたします。
容器
臨床的意義
視覚や生殖機能の維持、上皮組織の分化、骨形成などに不可欠な役割を果たす脂溶性ビタミン。欠乏すると夜盲症となる。
ビタミンAは網膜視細胞に含まれる視物質の一つであるロドプシンの形成や生殖機能の維持、上皮組織の分化、骨形成などに不可欠な役割を果たす脂溶性ビタミンである。
天然にはレチノールとその誘導体の形で卵黄やバター等に含まれている。一方、ニンジン等の植物からもカロチンなど前駆体(プロビタミンA)の形で摂取され、小腸や肝でビタミンAに転換される。ヒト体内では眼球、上皮細胞、軟骨、生体膜に多く含まれ、肝で貯蔵される。ビタミンAは脂肪酸エステルの形で脂質とともに吸収されるため、閉塞性黄疸などの原因によって腸管の吸収率が低下すると欠乏をきたしやすい。
血中ビタミンA濃度は、肝で生成されるレチノール結合蛋白(RBP)と結合して運ばれるため、肝機能障害時に血中濃度は低下する。また、甲状腺機能亢進症の場合、末梢でのビタミンA消費亢進により血中濃度が低下する。
ビタミンAが欠乏すると暗順応の低下がおこり、欠乏症状には夜盲症や結膜乾燥症、皮膚および粘膜の角化などを引き起こす。
[透析患者における検査の意義]
透析患者の血清ビタミンA値は正常者の2~3倍の高値を示し、同時にレチノール結合蛋白(RBP)も高値であることが知られている。腎不全患者にしばしばみられる皮膚症状や骨形成異常との関連は見出されていない。腎性貧血の程度とは負の相関があるという。
【高値を示す病態】
ビタミンA過剰症、甲状腺機能低下症、過栄養状態(脂肪肝、脂質異常症)、腎不全
【低値を示す病態】
ビタミンA欠乏症(夜盲症)、吸収不良症候群、重症肝障害、閉塞性黄疸、甲状腺機能亢進症、亜鉛欠乏症
参考文献
Henry, R. et al.: Clinical Chemistry Principles and Technics 2nd Ed., 1375, Harper & Row Publishers, 1974.