WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00108 |
HDL-コレステロール |
遠心
|
01 |
2週 冷蔵 |
酵素法(直接法) | mg/dL M 40~85 |
包括17 D007 3 生Ⅰ |
1~2日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
00108 |
HDL-コレステロール |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
2週 冷蔵 |
酵素法(直接法) |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
mg/dL M 40~85 |
包括17 D007 3 生Ⅰ |
1~2日 |
備考
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/HDL-コレステロール
- 実施料:包括17
- 診療報酬区分:D007 3
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
「HDL-コレステロール」、「総コレステロール」、「LDL-コレステロール」を併せて実施した場合は、主たるもの2つの所定点数を算定できます。
チャート
容器
容器番号01:汎用容器(分離剤入り)
- 容量: 6mL・8.5mL
- 添加剤: 凝固促進剤
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: -
参考文献
田中 忍, 他: 医学検査 58, 402, 2009.
検査項目解説
臨床的意義
HDLというリポ蛋白の粒子に含まれるコレステロールである。一般に善玉コレステロールと呼ばれ、低値では動脈硬化のリスクが高まることが知られている。
コレステロールとは、生体内に存在する脂質のひとつであり、食物からの摂取と肝臓などでの生合成により血中に供給される。
肝臓から末梢へのコレステロール供給はLDLコレステロールの形で運ばれ、末梢から肝臓への転送はHDLコレステロール(HDL-Cho)の形で行われる。健常者の血清中のコレステロールは、およそLDLが75 %、HDLが25 %で構成され、さらにHDLは2と3の亜分画に分けられる。肝臓や小腸で合成されたHDLは、レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ(LCAT)により球形のHDL3になり、その後トリグリセライド多含有リポ蛋白からコレステロール、リン脂質を受け取り、HDL2になる。
HDLはタンパク質約50 %、脂質50 %で構成され、このHDL分画中のコレステロール量がHDLコレステロール(HDL-C)である。
HDL-Cは抗動脈硬化作用を有し、また、HDL-C量と冠動脈硬化性心疾患(CHD)の発症率とは負の相関があるので、一般に善玉コレステロールと呼ばれている。一方、低HDL-C血症や高LDL-C血症はCHDの危険因子とされている。
高HDL血症は長寿症候群にみられる。家族性高HDL-C血症は、HDLのコレステロールエステルをLDLやVLDLに受け渡す役割を持つコレステロールエステル転送タンパク(CETP)の欠損症との関連が明らかになり、注目されている。
【高値を示す疾患】
高HDL血症,原発性胆汁性肝硬変
【低値を示す疾患】
糖尿病,動脈硬化症,慢性腎不全,腎障害,甲状腺疾患
関連疾患
K74.3.3:原発性胆汁性肝硬変 → K70-K77:肝疾患
E78.0.9:高HDL血症 → E70-E90:代謝疾患
E00-E07:甲状腺疾患 → E00-E07:甲状腺疾患
E14.91:糖尿病 → E10-E14:糖尿病
I70.9.4:動脈硬化症 → I70-I79:動脈・細動脈・毛細血管の疾患
N18.9.3:慢性腎不全 → N17-N19:腎不全
N28.9.5:腎障害 → N25-N29:その他の腎・尿管の疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.