WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 12 月 2 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 有効治療濃度 採血時期 |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
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25717 |
イマチニブimatinib3M750-0000-022-205 3M750-0000-023-205 |
遠心
または
遠心
|
14 ↓
02
03 ↓
02 |
4週 冷蔵
4週 冷蔵 |
LC-MS/MS | ng/mL |
管理料[470] B001 2イ |
3~6日 |
項目 コード |
検査項目 |
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25717 |
イマチニブimatinib3M750-0000-022-205 3M750-0000-023-205 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
または
遠心
|
14 ↓
02
03 ↓
02 |
4週 冷蔵
4週 冷蔵 |
LC-MS/MS |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
ng/mL |
管理料[470] B001 2イ |
3~6日 |
備考
算定
- チャート参照:特定薬剤治療管理料
参考
- 主な商品名:グリベック
「薬毒物検査」分野共通の特記事項
- [ご注意]血中薬物検査をご依頼の際は、分離剤入り採血管は使用しないでください(測定値が分離剤の影響を受ける場合があります)。
診療報酬
- 保険名称:特定疾患治療管理料/特定薬剤治療管理料1
- 実施料:管理料[470]
- 診療報酬区分:B001 2イ
チャート
容器
容器番号14:内分泌学用容器
- 採取量: 5.5mL
- 添加剤: EDTA-2Na
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: レニン,
サイクリックAMP,
遺伝子検査
容器番号03:汎用容器(分離剤なし)
- 容量: 5.5mL・9mL
- 添加剤: 凝固促進剤
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: 血中薬物濃度
(血清の場合)
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
Picard S. et al.: Blood 109, (8), 3496, 2007.
検査項目解説
臨床的意義
チロシンキナーゼを阻害する抗がん剤である。CMLや一部のALL、GISTの治療に用いられる。腫瘍崩壊症候群に注意し、血清中電解質濃度および腎機能検査を行う。
1.作用
イマチニブは、慢性骨髄性白血病(chronic myeloid leukemia:CML)、フィラデルフィア染色体陽性の急性リンパ性白血病(acute lymphoblastic leukemia:ALL(Ph+ALL))およびKIT陽性消化管間質腫瘍(GIST)治療のため合成された分子標的型抗がん剤である。KITはCD117とも呼ばれる、変異を起こすとGIST発症の原因となるタンパク質である。
CMLや一部のALLでは、第9番染色体と第22番染色体が相互転座し、ABL1遺伝子とBCR遺伝子が転座した融合遺伝子であるBCR::ABL1融合遺伝子を持つ異常染色体(Ph染色体)が形成される。このPh染色体からチロシンキナーゼ活性が非常に高いBCR::ABL1融合タンパク質が産生されるため、細胞増殖のシグナル伝達に異常が起こり、過剰な細胞増殖が引き起こされた結果、悪性腫瘍としての生物学的特徴が惹起される。
イマチニブは、BCR::ABL1タンパク質のチロシンキナーゼ活性を特異的に阻害することにより、CMLやPh+ALLに治療効果を発揮する。また、イマチニブは、GISTの病因となるKITチロシンキナーゼ、さらに好酸球増多症候群/慢性好酸球性白血病(HES/CEL)の一因であるFIP1L1::PDGFRαチロシンキナーゼも選択的に阻害する。
本剤は、標準量投与でも薬物代謝酵素など個人間で大きな差異が認められるため、血中濃度測定が推奨される。なお、カプセル剤400 mg投与した際の体内動態は、Cmax:1.75±0.70 μg/mL、Tmax:2.98±1.09時間、T1/2:15.8±2.9時間とされている。
2.禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者、妊婦または妊娠している可能性のある女性には投与しない。
【主に用いられる疾患】
KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍,慢性骨髄性白血病,慢性好酸球性白血病[好酸球増加症候群]
【副作用】
貧血,白血球減少症,腫瘍崩壊症候群,脳出血,硬膜下出血(急性)(非外傷性),肝障害
関連疾患
C26.9.1:KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍 → C15-C26:消化器腫瘍
C92.1.1:慢性骨髄性白血病 → C81-C96:リンパ組織・造血器腫瘍
D47.5:慢性好酸球性白血病[好酸球増加症候群] → D37-D48:その他の腫瘍
D64.9.5:貧血 → D60-D64:その他の貧血
D70.13:白血球減少症 → D70-D77:その他の血液疾患
E88.8.25:腫瘍崩壊症候群 → E70-E90:代謝疾患
I61.9.3:脳出血 → I60-I69:脳血管疾患
I62.0:硬膜下出血(急性)(非外傷性) → I60-I69:脳血管疾患
K76.9.4:肝障害 → K70-K77:肝疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.