検査項目解説 掲載内容は、2022 年 5 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00869 |
1α,25-(OH)2ビタミンD[ビタミン]3G070-0000-023-001 |
遠心
|
01 ↓ 02 |
凍 |
RIA(二抗体法) | pg/mL 20~60 |
388 D007 62 生Ⅰ |
3~6日 |
項目 コード |
検査項目 |
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00869 |
1α,25-(OH)2ビタミンD[ビタミン]3G070-0000-023-001 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 ↓ 02 |
凍 |
RIA(二抗体法) |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
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pg/mL 20~60 |
388 D007 62 生Ⅰ |
3~6日 |
備考
参考
- チャート参照:透析管理料の対象項目です。
- 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/1,25-ジヒドロキシビタミンD3
- 実施料:388
- 診療報酬区分:D007 62
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
慢性腎不全、特発性副甲状腺機能低下症、偽性副甲状腺機能低下症、ビタミンD依存症Ⅰ型もしくは低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病の診断時、またはそれらの疾患に対する活性型ビタミンD3剤による治療中に測定した場合にのみ算定できます。
ビタミンD3剤による治療開始後1月以内は2回、その後は3月に1回を限度として算定できます。
容器
臨床的意義
最も生物活性が強いビタミンD。血中カルシウム濃度を上げる働きをもつ。
ビタミンDは、体内に入るとまず最初に肝臓で側鎖の25位が水酸化され25-hydroxy-vitamin D(25-OH-D)に変換される。続いて腎で1位または24位が水酸化されて
1α, 25-dihydroxy-vitamin D[1α, 25(OH)2D]や24,25-dihydroxy-vitamin D[24,25(OH)2D]に代謝される。
このうち1α, 25-(OH)2ビタミンDは活性型ビタミンDともよばれ、主要な標的臓器である小腸に到達し、核内に存在するレセプターと結合して作用を発現する。すなわち小腸でのカルシウム(Ca)の吸収を高め骨からの溶出をPTHと共に促進することで血中Caの濃度を上昇させる働きを持つ。
また、活性型ビタミンDはPTHやCa、リン酸などの濃度により1位の水酸化が制御されることでその産生が厳密にコントロールされている。
通常ビタミンDは結合蛋白質と結合して血中を循環し、最終的には胆汁中に排泄される。
1α, 25(OH)2ビタミンDはビタミンDと異なり脂肪組織への沈着が少ないため血中濃度の変動が少なく、クル病などさまざまな疾患と関連するため意義が大きい。また、一般に骨が急速に成長する必要性により成長期や妊産婦で高値がみられることがある。
【高値を示す病態】
原発性副甲状腺機能亢進症、妊娠、Ⅱ型ビタミンD依存症、サルコイドーシス など
【低値を示す病態】
クル病、骨軟化症、腎不全、副甲状腺機能低下症、Ⅰ型ビタミンD依存症、骨粗鬆症、未熟児クル病 など
参考文献
鈴木正司, 他: 臨牀透析 14, 371, 1998.